【蔵人日記5月1日】酒母と醪を繋ぐ愛の糸電話!?
【蔵人日記5月1日】
醪担当:星信弘副杜氏(酒造歴38年目) & 佐々木勇太(酒造歴8年目)
酒母と醪を繋ぐ愛の糸電話!?共同作業の微笑ましいやり取りを覗き見してきた。
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無鑑査本醸造が造られる現場をお伝えしたいと始めたこの日記。
なんだか「いづい」(→宮城の方言/しっくりこない、フィットしないこと)。
厳密には蔵人が書いているのではなく、私(Y)が現場をのぞき見している日記なのだから、
今回から「おじゃまします、蔵人日記」としたい。
読んでくださる皆さんにもそんな気持ちで一緒にのぞき見して頂けたら嬉しい。。。
今日は酒母と醪チームの共同作業?
どちらも酒づくりでとても重要な工程(重要でない工程は何一つないのだが…)。
凡そ2週間かけて世話をした酒母を醪チームに引き渡す、
まるでたすき掛けリレーみたいに、
軽やかにスマートに確実に。。。
先ず、醪タンクの受け入れを整えるのだが、副杜氏の星がタンクを目視している。
のみの閉め忘れはないか、そしてタンク周辺に作業を邪魔するものはないか?
うっとりとその所作を眺めていたら「ここホース通りますので(怒)」と注意された。
「は、はい、すみません」私の返事にも自然覇気がこもる。
準備が整ったと判断した星が向かった先は、天井から釣り下がった赤い印がついた紐。
実はこれ「タンクはOK」のサインなのだ。
この紐を引っ張ると、酒母室にいた佐々木(勇)が酒母タンクにボースを入れバキュームを始める。
粘度があるためタンクの壁にはどうしても液がつく、
それを重量計算のうちにある仕込み水で酒母チームが洗い清めながら様子を見る。
ホーロータンクはホースを操る佐々木によって傾斜角度を変え、
400ℓを超える酒母がきれいに醪タンクにうつされた【完】。
そして徐に例のもの引っ張ると。。。
階下の星に終了を伝える愛の糸電話(笑)
さて、酒母チームは空になったタンクを黙々と洗浄し始め、
佐々木は駆け足で仕込み室に戻る。
私も後に続く。
大きな仕込みタンクにさっきまで酒母タンクに満量だったものが、底を埋める量にも足りない。
茶色のタンクに白いアイシングがしてあるみたいだ。
さぁ、これから初添えが始まる。
続きはまた。