今年の造りについて杜氏に聞きました
●原料について
まるみとまろやかさを生み出すには、搾ってからの熟成管理が重要。また、軽快な味わいに仕上げるためには原料米の品質が大きく左右します。原料米「蔵の華」は、ここ数年硬い米質が続き、それに応じた蒸し米や麹造り、醪の管理方法を確立してきましたが、今年の「蔵の華」は更に硬く、かつてないほど融けにくいものとなりました。
●製造について
清酒酵母の選定には、香り成分として鼻腔を抜けるときに甘みが強く、軽くフワッと抜けていく香りが好ましい。また、のど越しのキレの良さを出すためには適度な酸味が必要になるため「きょうかい1701号」を選定。醪の醗酵状態は、米の融けにくさによる栄養不足にみられる穏やかな経過となりましたが、仕上がり時点は「蔵の華」らしいキレと口中に広がる円やかさを感じられるものとなりました。上槽後はネオサーマルタンク(※)を活用し、熟成香を極力抑えた若さのある軽快な味わいに仕上げます。
※ネオサーマルタンク
「まるみとまろやかさを併せ持った、軽快な味わい」に仕上げるには、日本酒独特の熟成香やカラメルの香りを極力出さないことが重要です。これらは温度と時間により大きく影響し、一番温度が上がる火入れ直後の品温管理がとても大切です。火入れ直後の60℃から熟成が抑えられる10℃にまで品温を下げる時間を短縮しなければなりません。そのため、弊社ではネオサーマルタンクを導入して、火入れ直後から急冷を行い、およそ24時間の時間短縮を可能にしました。これにより若さを保ちながら軽快な味わいに仕上げることができます。
相性の良い料理
秋の旬な食材(秋刀魚、キノコ、秋ナス等)や肉類、チーズやバターを使ったボリューム感のある料理やオリーブオイルを使用した料理にもよくマッチします。
秋刀魚の塩焼き、牛肉と秋野菜のグリル、豚肉と舞茸の生姜焼き、シイタケのチーズ焼き、秋鮭とさつまいものグラタン、牡蠣のバター炒め、アヒージョ、チーズたっぷりしらすのピザなどがおすすめです。
T・K様
キリッとして飲みやすい。季節酒だが年中飲める味。
M・G様
とても香り高く美味しいお酒で、和食以外にも合うところが気に入っています。
K・T様
どんな料理にも合う爽やかな香りと咽越しで、料理の味の邪魔をしないが、しっかりした酒の味がするのが良い。
O・K様
爽やかでキレも良く酸味と辛味で食中にも最適でした。お気に入りです。