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2024.03.26

一ノ蔵SDGsの取組みを更新しました

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一ノ蔵SDGsの取組みを更新しました

「一ノ蔵SDGsの取組み」ページへ「使用容器と環境負荷〜ガラス瓶と地球温暖化〜」を追加いたしました。
https://ichinokura.co.jp/sdgs

◆使用容器と環境負荷
~ガラス瓶と地球温暖化~


私たちの身の回りにはさまざまな容器があふれています。日本酒であればガラス瓶、アルミ缶、紙パックをはじめ、最近ではペットボトルやパウチなども用いられるようになりました。SDGsでは、喫緊の課題として地球温暖化の抑止を取り上げ、二酸化炭素の排出削減を呼び掛けています。お酒にまつわる容器と環境負荷の関係は、どうなっているのでしょうか?

1、ガラス瓶の供給とリサイクル
ガラス瓶は、その優れた素材特性からリユース、リデュース、リサイクルからなる3R全てに適応できる環境適性の高い容器だと言われています。他の容器で実現が難しいのがリユースですが、ガラス瓶は割れないかぎり洗浄して繰り返し使うことが出来ます。
繰り返し使用されるR瓶の表面には、流通の間に擦れてキズができます。そのキズは、地球への優しさで出来た「勲章」でもあります。

2、ガラス瓶の二酸化炭素排出量
環境負荷の指標の一つである温室効果ガスの排出量を取り上げた、ライフサイクルアセスメントの調査データがあります(図1)。
1升瓶の場合、1回リユースするだけで、新しい瓶を廃棄した場合と比べ温室効果ガス(二酸化炭素に換算)の排出量を58%も削減することができます。一ノ蔵も、環境への配慮を重視し、1升瓶だけでなく中~小容量瓶についても繰り返し使用できるリユース瓶(R瓶)を積極的に使用しています。
改めて、一ノ蔵の実績(注1)を引用し、瓶の種類とLCAの関係を調べてみました(図2)。 一般的なワンウェイ瓶はR瓶よりも重く、リユースも想定していないため、二酸化炭素排出量が多いことが分かりました。リユース回数2回のR瓶は、一ノ蔵の実績や環境に配慮したエコロジーボトル(注2)の排出量を大きく下回りました。
この結果からも、瓶のリユースが環境にやさしい取り組みであることは明らかです。しかし、重い、割れる などの理由から思うようにリユースが行われていないのはとても残念なことです。
(注1)ガラスびん3R促進協議会による分析調査にならい試算。
(注2)新しい瓶の原料として90%以上カレット(ガラス瓶由来)を使用した瓶。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


一ノ蔵は、リユース瓶の使用を通してSDGs11、12、13の目標達成に貢献しています。



他にも…
*一ノ蔵では、瓶以外にアルミ缶に充填した商品も生産しています。
アルミ缶は、原料のボーキサイトから製缶用の新地金がつくられますが、精錬をはじめとする製造工程には非常に多くの電力を使います。一方、アルミ缶はリサイクルが容易な容器としても知られていて、回収後に選別、溶解されて再生地金となり、新地金と混ぜて再びアルミ缶に戻ります。アルミ缶を再生することで精錬に使用する電力を省くことができるため、アルミ缶のリサイクルによる省エネルギー効果は非常に大きいとされています。
* 各種容器と環境負荷の全体的な関係はどうなっているのでしょう?
地球温暖化に関与する二酸化炭素の排出が最も少ないのは、瓶をリユースした時であり、リユース回数が多いほど排出量は少なくなります。(表1) 二酸化炭素以外の項目を見ても、リユース瓶は環境負荷が小さいことが分かります。一方、ワンウェイ瓶は環境負荷が大きい位置に、アルミ缶はほぼ中間に位置しています。
 

地球温暖化の抑止に向け、リユースというガラス瓶のメリットを最大限に活かしたいところですが、回収システムが追い付かず多くの瓶がリユースされていません。
令和5年の時点で、コロナ禍で減少していた日本酒需要の回復と瓶製造大手の工場閉鎖が重なり、瓶の需給逼迫が続いています。人手不足や設備投資の問題から、瓶不足の解消には数年を要するとの見方もあります。商品の瓶色を変更するなど様々な対応が求められる中、瓶のリユース促進も重要度を増しています。


 
 
▼この他の「一ノ蔵SDGsの取組み」はこちらをご覧ください▼
https://ichinokura.co.jp/sdgs